だるまというと、どちらか片方だけ目が入っているイメージがありますが、ではどちらの目が入っているかってわかりますか?
普段だるまを見る時はあまり意識していないと思いますが、いざ自分がだるまを購入した際は、どっちの目を入れればいいのでしょうか?
私も、いざ聞かれて「はて?そういえばどっち(?_?)」となったので調べてみる事にしました。
同じようにだるまの目入れでお困りの方は是非覗いていってみてください。
目次
だるまの目入れはどっちから?
まず、だるまの目入れは日の良い日(大安、友引、先勝)を選び行います。
そして、一般的にはだるまの左目、自分から見た場合向かって右側から墨を入れるようです。この事を「開眼」と言います。
開眼させただるまは、神棚や床の間に祀っておき、願いが成就した時や、大晦日に一年の感謝の意を込めてもう片方に目を入れます。その後お焚き上げで供養してもらうという流れになります。
もし間違えて右目から入れてしまった場合は?
仮に、間違えて右目から入れてしまった場合どうするのか?
まさか修正ペン等を使う訳にもいきませんよね(^^;
しかし心配しなくても大丈夫です。右目から入れてしまった場合はそのままで結構です。
先程、一般的には左目からと言いましたが、これは明確な決まりごとではなく、その証拠に選挙の時に見かけるだるまは右側に目を入れている事が多いです。
ですので、もし右から目を入れてしまっても買い直しなどはしなくても大丈夫ですよ。
だるまの目入れはなぜ左から?
だるまの目の入れ方に明確な決まりごとはないとのことですが、ではなぜ一般的には左からと言われているのでしょう?
これは一説には「阿吽」からきていると言われています。
阿吽というと法隆寺のあのいかつい・・・いや迫力のある金剛力士像が有名ですが、阿形は口を開けていて吽形は口を閉じています。
これは「阿」というのは口を開いて出す最初の音、「吽」は口を閉じて出す最後の音とされ、ひいては物事の始まりと終わりを意味するものとされてきました。
そして左目から入れるというのは陰陽五行からきているそうです。
だるまの赤は火を意味し、火は方角で言うと南を示します。陰陽五行では東から物事が始まり西で終わるとされていて、だるまを南に向けた場合、東の方角にあたるのは左目になることから、左から目を入れる事になったのではないかと言われています。
随分と壮大な理由でちょっとビックリしちゃいますね!
だるまの目入れの由来は?
だるまの目を左から入れるのに壮大な理由が隠されているのは分かりましたが、ではそもそもだるまの目を自分たちで入れるようになった理由はなんでしょうか?
これには諸説あり、ひとつは遡ること江戸時代、当時、疱瘡(天然痘)という病気が流行っていました。
当時、疱瘡は疱瘡神の仕業だと信じられていて、この疱瘡神は赤色を嫌うと言われていました。
そこで、だるまの色が赤いことに目を付け、魔除けの意味を込めて使うようになったと言います。
さらには疱瘡にかかると、視力を失ってしまう事もあったようで、当時、綺麗に目が書かれていただるまは良く売れ、そうではないだるまは売れ残るという事態が発生したようです。
だったら「最初から目は書かないでおいて、購入したお客さん自身に目を入れてもらうようにしよう」となったのが「目入れ」の由来のひとつと言われています。
もうひとつの説としては群馬県の「高崎だるま」が由来になったというものです。
こちらも江戸時代になりますが、当時、飢饉に陥った長野県の農家は、それをしのぐ為にだるまを作って販売することにしました。これが「高崎だるま」の始まりです。
しかし、だるまというのはそんなに頻繁に購入されるものではない為、「年始に願掛けをし、翌年にはそのだるまを納める。そして昨年より大きなだるまを購入する」というシステムを導入しました。
この時、同時にまずは片方の目を入れ、願いが叶ったらもう片方の目を入れるという「目入れ」のシステムも考えられたと言われています。
だるまの目入れはどっちから?それはなぜ?由来もあわせて解説のまとめ
いかがでしたか?
だるまの目入れには様々な理由や由来がありますが、どちらにせよ「目を入れる」という行為は何か魂を吹き込むという感じがしますよね。
それでは、是非あなたの願い事が叶いますように!