毎年、歳を重ねると共に増加している数字がある。
それが肝臓の数値。
2年ほど前からγ-GTPが基準値を超え始め、去年はγ-GTPが100、そして今年はついに300オーバーを記録してしまった。
γ-GTPだけが高いのならまだ良かったのだが、AST(GOT)やALT(GPT)といった数値も基準値を超えてしまったので、さすがにマズイと思い1ヶ月間禁酒してみた。
目次
肝臓の数値が高いというのはどういう事か?
今まではγ-GTPだけが高い状態だった。γ-GTPというのはアルコールに敏感に反応するらしくすぐに上がる原因になるみたいだが、アルコールを飲まない人でも検査の前日に薬などを飲んでいると高くなることもあるらしい。
ただ、自分の場合は完全にアルコールが原因だと思う。
僕は普段ビールしか飲まないが、1日の適切摂取量は純アルコール20gに相当する酒量でビールに換算すると500mlらしい。ロング缶にして1本分だ。
しかし僕は1日平均で500ml缶を2本は飲んでいたので、アルコールは40gは摂取している事になる。
しかもほぼ毎日飲んでいた為休肝日がなく、それを約20年くらい続けてきたのだから肝臓の数値が上がった原因はほぼ間違いなくアルコールだろう。
10年程前から軽度の肝機能障害と言われていたが、逆を言えばビールさえ控えればすぐにγ-GTPは下がるだろうとタカをくくっていた。
そこで、今回の健康診断の結果がコレ(画像をクリックすると拡大します)
GPT:125(0~44U/L)
γーGPT:368(0~73U/L)※カッコ内は基準値
全てが基準値を超え、γーGPTに関しては爆上がり状態だ(この数値でも判定は「再検査」ではなく「要生活注意」程度なのだが・・・ホントか??)
GOTやGPTというのは簡単に言うと「肝臓の壊れ度」らしい。
肝臓中には「トランスアミナーゼ」という酵素がアミノ酸の代謝に関わる働きをしていて、肝臓が損傷しているとこの酵素が血液中に流れ出てしまう為数値が上昇するみたいだ。
これらの数値が高いまま放置しておくと、肝炎や肝硬変、果ては肝がんにもなりかねないようなので、さすがにこれはマズイということでとりあえず1ヶ月程禁酒をして再検査を受けてみる事にした。
1ヶ月禁酒した結果は?
1ヶ月という禁酒期間には特に根拠はない。ネットなどを見てみると、γーGPTの数値を下げる為の日数は2週間や1ヶ月、2ヶ月といった期間が書かれていたが、あくまでも自分で設定した期間だ。
そして1ヶ月の禁酒期間を経て病院の内科で採血をしてもらった結果がコレ。
GOT:14(10~40U/L)
GPT:21(5~45U/L)
γーGPT:46(79U/L以下)※カッコ内は基準値。検査機関によって多少変わるらしい。
一応全ての数値が基準値内に収まっていた。やはり肝臓の数値の上昇はアルコールが原因で、下げる為にはまずは禁酒する事が大事なのだろう。
禁酒期間中の食生活で気をつけた事
普段の食生活で特に変えた事は殆どないが、ビールを飲んでいる時というのはどうしても脂っこいものや味の濃い食べ物をお供にしてしまう事が多い。
その為、禁酒期間中は唐揚げなどの揚げ物は極力避けた。
他にも、大豆系の食べ物が肝臓に良いらしいので豆腐などは積極的に食べるようにした。
あと問題はビールを飲みたくなってしまった時だ。我慢していてもどうしても飲みたくなってしまう日もある。
何ならスキあらば飲みたい状態だ。
こんな時、助かったのが「ノンアルコールビール」
以前はノンアルコールビールなんて馬鹿にしていたものだが、こういう時は非常にありがたい。
最近のノンアルコールビールはアルコール分が0%のものが殆どで、病院の先生もアルコールは限りなく0に近いと仰っていた。
実際にノンアルコールビールを飲んでいても肝臓の数値は下がったので大丈夫なのだろう。
ノンアルコールビールもメーカーによって味は様々だが、中にはかなりビールに近い味もあるのでこれでかなり誤魔化せる。
これからも休肝日としてノンアルコールビールは取り入れていきたいと思う。
肝臓の数値が下がった事による体調の変化
これはあくまで「今思えば」という話になるし、実際に肝臓の数値と因果関係があるのかは分からないが、γーGPTなどが高かった時は慢性的に体がだるかった気がする。
特に日中は酷く、非常に疲れやすいし眠気もある。
それと同時にお腹もいつもゆるい状態だった。
それが禁酒を始めて1週間2週間と経っていく内に体の気だるさも無くなってきてお腹の調子も良くなってきた。
生活のサイクルは特に変えていないので、やはり禁酒による効果なのかもしれない。
肝臓の数値が下がっても油断は禁物
1ヶ月の禁酒期間を経て、AST(GOT)やALT(GPT)、γーGPTといった数値はとりあえずは正常値内に落ち着いた。
ただ、最初の健康診断の数値が高すぎるということで念のため精密検査として腹部エコーをしてもらう事になった。
結果はやはりというか思った通りというか「脂肪肝」。要は肝臓に脂肪が付いている状態(ちなみに中性脂肪も若干高かった)
腹部エコーで見ると、正常な肝臓の場合、他の臓器と同じような色合い(黒っぽく)で見えるらしいが、脂肪肝の場合、他の臓器よりも白く映って見える。
確かに僕の肝臓は白っぽく映っていた。
血液の検査だけではなかなか脂肪肝と分からない事も多いのでなかなか侮れない。
脂肪肝の場合、高尿酸血症(要は痛風)や糖尿病に繋がる事もあるらしいのでこれまた注意が必要だ。
脂肪肝の主な原因としては「飲み過ぎ」「食べ過ぎ」「運動不足」ということらしく、非常に耳が痛い。
「飲み過ぎ」「食べ過ぎ」というのは我慢すればいい話だが、「運動不足」というのは運動をしなければいけないのでなかなか大変だ。
今の生活だと、何かを我慢するより何かをしなければいけないという方が厄介だ。
ただ、内科の先生が仰るには、定期的に運動するのが難しかったら普段の歩き方を早歩きにするだけでもだいぶ良いらしい。
ウォーキングとまではいかなくても早歩きくらいだったらさすがの僕でも出来そうだ。常に意識していないとすぐに元の歩くスピードに戻ってしまうかもしれないが・・・
γ-GTP300超えの僕が1ヶ月禁酒をして再検査を受けた結果・・・のまとめ
γ-GTPだけが高い場合、アルコールを控えれば数値は下がるかもしれないが、AST(GOT)やALT(GPT)も高いとなると、生活習慣そのものを見直さなければならないのだろう。
今はノンアルコールビールも豊富に発売されているので、うまく活用しながらアルコールとはうまく付き合っていかなければならない。
結果的には健康診断の結果が悪かったことによって、自分の生活を見直すいいきっかけになったのかもしれない。