ひな祭りのお供え物というと、色鮮やかで可愛らしいものが多く、小さいお子さんにはピッタリのイメージがありますが、そのひとつに菱餅がありますね。
この菱餅もとても可愛らしい食べ物だと思いますが、使われている色に順番や意味があるのはご存知でしょうか?
ひな祭りをするご家庭というのはおそらく小さいお子さんがいるかと思われますが、もしかすると子どもから「何でお餅に色が付いているの?」と聞かれることもあるかもしれませんね。
今回は菱餅についてのお話をしていきたいと思いますので、もし子どもに聞かれてもアタフタしないようここで一緒におさらいしておきましょう。
菱餅の色の順番は?
まず、菱餅に使われている色というのは「赤・白・緑」の三色が一般的です。
最近では三色以外の菱餅もあるようですが(詳しくは後述します)この三色が使われているのは一緒です。
そしてこの、赤、白、緑という色が三層になっている訳ですが、その順番も決まっているんですね。
・一番上の層が「赤」
・真ん中の層が「白」
・一番下の層が「緑」
というようになっています(※上から赤、緑、白という菱餅もあるようです)
「うん、確かにこの三色のイメージがある・・・ただ何か覚えずらい・・・(´・_・`)」」
という方は、菱餅に使われている色の意味合いを理解すると覚えやすいと思いますので、それを次章で説明していきたいと思います。
菱餅の色の意味は?
菱餅に使われている色にはそれぞれ意味があり、その由来も諸説あるのですが、一般的に赤は桃の花を表していると言われています。
また、餅を赤くする為に使われているクチナシには、厄除けや解毒作用があると言われている事から、健康を祝う目的もあるそうです。
次に白色ですが、これは雪、残雪を表現していて、他にも清浄や子孫繁栄といった意味があるのですが、白い部分にはヒシの実が使われています。
ヒシの実には血圧低下の効果が期待できるそうなので、やっぱり健康を願う意味も含まれているのでしょうね・・・小さいお子さんでも血圧が高い子はいますからね。
そして最後に緑ですが、緑は若草を表しています。
緑色に使われるのは蓬(よもぎ)の葉ですが、蓬には厄除けの意味合いや、増血作用の効果が期待できると言われています。
それぞれの色にそれぞれの意味があるのですが、全体的に子供が元気に育って欲しいという願いが込められているようですね。
そしてもうひとつは「情景」です。
桃の花、雪、若草ということから、残雪の下から芽吹く新芽、その上に桃の花が咲いているという情景です。
そうです、春先のイメージになっているんですね。
ちょっとキザな言い回しになりますが、雪の下の小さな芽、そしてその上に咲く大きな桃の花は、小さな少女が可憐な女性に成長したようなことを連想させてくれますね。
ちなみに「赤、緑、白」という順番の菱餅も意味合いはあまり変わりません。
雪の上に新芽が顔を覗かせ、さらには桃の花が咲いているという解釈になります。
菱餅の色が五色ある場合は?
現在は一般的に菱餅の色というのは三色ですが、元々は緑と白の二色だったり、最近では五色なんていう菱餅も登場しています。
五色になると黄色やオレンジという色が加わる事が多いみたいですね。
黄色は「月」や「菜の花」を、オレンジは「太陽」をイメージしているそうで、この五色にはやはり厄除けの意味もあるみたいです。
また、旧暦の3月3日というのは農耕が始まる時期ということもあり、この二色を加えて五穀豊穣を願う意味も込められているそうですね。
ちなみに、私は見たことがないのですが、稀に基本の三色に黄色を加えた四色の菱餅があるそうです。この場合、ひょっとしたら「ひなあられ」と同じ意味合いなのかもしれません。
ひなあられによく使われている「桃色・緑・黄色・白」というのは、それぞれ「春・夏・秋・冬」といった四季を表していて、「一年を通して子どもが元気であるように」という願いが込められています。
ですので、もし四色の菱餅があるとしたらこれと同じ解釈でいいのかもしれませんね。
菱餅の色の順番や意味は?最近では5色ある場合もある?のまとめ
いかがでしたか?
菱餅の色には、娘が健やかに育って欲しいという願いが込められているのですね。
簡単にまとめると
赤:桃の花・魔除け・解毒作用
白:雪・清浄・子孫繁栄・血圧低下
緑:若草・厄除け・増血作用
黄色:月・菜の花
オレンジ:太陽
となりますので、是非娘さんなどにも説明してあげてみてくださいね!