日頃お世話になっている方や目上の方に、感謝の気持ちを表す為に品物を贈るお中元ですが、普段仕事などをしていると「その年だけお世話になった」という事もありますよね?
来年以降、継続して贈るつもりはないんだけど、今年1回限りお中元を贈るというのはアリなのでしょうか?
そこで今回は、1回だけお中元を贈りたい場合についてお話していきたいと思います。
目次
お中元を1回だけ贈りたい場合は?
結論から言うと、お中元を1回だけ贈るというのは一般的にはあまり良い事ではありません。
というのも、お中元というのは「一度贈ったら来年以降も継続して贈る」のが基本になりますので、「気が向いた年に贈る」とかいう類のものではないんですね。
また、一度お中元を贈ると、貰った方も「来年以降も貰えるのかな?」と期待させてしまったり、もし贈るのを止めたいとなった時も色々気を使う事になりますので、「お中元」という名目で品物を贈る時は「今後も贈る必要があるか?」をよく考える事が大切です。
もし、今年限りという事であれば、お中元という言葉は使わず、お中元の時期を避けて「お礼の品」という形にして品物を贈るのが良いですね。
お礼の品 熨斗はどうする?
お中元としてではなく、お礼の品という形で品物を贈る時は、熨斗に「お礼」もしくは「御礼」と書きます。
水引は赤白の蝶結び。
結び切りやあわじ結びは「人生で一度きりが望ましい。二度とあってほしくない」という意味がありますので、何回でも結び直せる事から「何度あっても嬉しい出来事」という意味を持つ蝶結びが望ましいかと思います。
赤白+蝶結びというのは婚礼関係以外のお祝い事全般に使えますので、これを機に覚えておくと便利ですよ。
ただ、お礼の品という事なので、絶対に熨斗を使わなければいけないという訳ではありません。
もし熨斗の選び方などに不安があるようでしたら熨斗は使わず、白い紙をかけて「お礼」や「御礼」と書いても大丈夫です。
お礼の品には感謝の気持ちを添えよう
お礼の品を贈る事自体、感謝を伝える行為だとは思いますが、よりその気持ちを伝える為に直筆の手紙を一緒に添えておくのが良いですね。
これも大切なのは直筆ということで、機械で打った文字よりやっぱり手書きで書いた文字の方が心がこもっています。
こういう時、文字の上手い下手は関係ありません。
むしろ達筆過ぎても読めないなんて事になりますので、多少下手でも自分なりに丁寧に書く事の方が大事ですね。
お礼の手紙を書くときは縦書きで、万年筆か水性のボールペンを使います。
どんな事を書いていいのか分からないという方の為にひとつ例文を紹介します。
拝啓 ようやく梅雨明けとなりました。
○○様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
**の件につきましては、いろいろお力添えをいただきありがとうございました。
おかげさまで無事**をする事ができ、心より感謝いたしております。
今後もなにかとご迷惑をおかけする事もあろうかと存じますが、どうかよろしくお願い申し上げます。
なお、ささやかではありますが、お礼の品をお贈りさせていただきましたのでご受納いただければ幸いかと存じます。
時節がらどうぞご自愛下さいますようお祈りいたします。 敬具
お中元のような形式に囚われる必要はありませんが、用件をハッキリさせるのと、その後の近況報告くらいは書いておいた方が良いですね。
簡単な文章ではありますが、良かったら参考にしてみて下さい。
お中元を1回だけ贈りたい場合は?お礼の品の熨斗や感謝の伝え方は?のまとめ
いかがでしたか?
お中元の季節に品物を贈る=お中元ではないということですね。
初めから一度きりと決めている場合は、お中元ではなく「お礼の品」として感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。