ジメジメした空気、嫌ですよね。特に日本の場合、梅雨の時期がありますので(北海道を除く)どうしても湿度の高い空気に悩まされます。洗濯物は乾きづらくなるわ、肌はベタつくわ、人によっては頭痛がひどくなってしまうわ等・・・
良い事なんてほとんどありませんね。
そこで湿度対策として除湿機の購入を検討する方も多いと思いますが、実際のところ除湿機とエアコンの除湿機能はどう違うのでしょうか?
ここでは除湿機とエアコンの違い、それに伴う電気代の違いについて説明していきますので、除湿機の購入を検討している方も是非参考にしていただければなと思います。
目次
除湿機とエアコンどっちがいい?
これは一概にどっちがいいとは言い切れません。というのもそれぞれの生活環境などで変わってくるからです。
他の人には快適でもあなたにとってはそうでもない・・・という事もあり得ます。
そういった事にならないよう、あなたの目的にあった乾燥方法を選ぶ為に、除湿機とエアコンの「除湿のしかた」を覚えておくことをおすすめします。
除湿機とエアコンの除湿方式の違い
除湿機の除湿方式
除湿機の除湿方式は2通りあります。
1)コンプレッサー式
エアコンの除湿運転と同じ仕組みで、集めた空気を冷やして湿気を水滴に変えて取り除く事で湿度を下げます。
コンプレッサーを使用している為、気温が高くなる程、除湿効果を発揮してくれます。逆に気温が低い場合(大体20°以下~)は能力が下がる傾向にあります。また運転音が大きくなりがちです。
2)デシカント(ゼオライト)式
乾燥剤(ゼオライト)を使用し水分を吸収、そのあとヒーターで温めて気化させたものを再び冷やして水滴にする事で、除湿します。
ヒーターを使用している為、冬場や梅雨の時期などの低温多湿の時でも高い除湿効果が期待できますが、反面、室内の温度が上昇しやすくなります。
3)ハイブリッド式
コンプレッサー式とデシカント式、両方の機能を併せ持ったタイプです。時期によって2つの方式を選んで使用する事ができるので1年を通して安定して除湿する事ができます。
除湿機の特徴の1つとして「使用すると室内の温度が上昇しやすい」というのがあります。
これはエアコンで言うところの室外機が一体化している為です。除湿機やエアコンはモーターが稼働している為、どうしても本体が熱を持ってしまうのですが、エアコンの場合その熱を室外機によって外に放出できるのに対し、除湿機はそのまま室内に放出するので、結果部屋の温度が上昇しやすくなります。
エアコンの除湿方式
エアコンも2通りの除湿方式になります。
1)弱冷房除湿方式
除湿機のコンプレッサー式と同様、集めた空気を冷やして湿気を水滴に変え湿度を下げます。その際冷やした空気をそのまま室内へ戻すので、室内の温度が少し下がる傾向があります。
ドライ(除湿)運転をしているだけなのに、室内がちょっと肌寒くなってきたという経験はありませんか?その場合そのエアコンが弱冷房除湿方式を採用しているエアコンだという事になります。
2)再熱除湿方式
弱冷房除湿方式が冷やした空気をそのまま室内へ戻すのに対し、再熱除湿方式は文字通り冷やした空気をもう一度暖め直してから室内へ戻すので、室内の温度が下がる事なく現状維持を保つ事ができます。その為、除湿方法としてはかなり優れているのではないかなと思います。
このように除湿器もエアコンの除湿機能も湿度を下げる事を目的としていますが、大きな違いは「使用後の室内温度の違い」になります。
除湿機は基本的に室内温度が上がる、明確な数値は部屋の大きさや除湿機のメーカーによって異なりますのでハッキリとは言えませんが、コンプレッサー式<デシカント式の順で上昇しやすくなります。
それに対してエアコンは室内温度が下がる、もしくは現状維持といった感じになるので、この辺の事を覚えておくと自分にあった除湿方法を選ぶのに役に立つかなと思います。
もし自分の使っているエアコンの除湿方式が分からない場合は直接メーカーに問い合わせてみましょう。
除湿機とエアコン、電気代の比較
場合によっては除湿機やエアコンを長時間つけっぱなしにする事もあるかと思います。
そうなると今度は電気代の心配になってきますよね。
ただ、これもお使いのエアコンの年式や契約している電力会社などで変わってきますので一概には言えないのですが、除湿機の方がエアコンより安くなる傾向があります。
除湿機は
コンプレッサー式<ハイブリッド式<デシカント(ゼオライト)式の順に
エアコンは
弱冷房除湿方式<再熱除湿方式の順に電気代が高くなります。
これは一度暖めるという工程が入る方がその分電気代もかかるという事ですね。
まとめ
自分に合った除湿方法を選ぶには、どのような環境、目的で使用するのかを考慮するのがいちばんです。例えば冬場の結露対策だったらコンプレッサー式の除湿機ではなくデシカント式除湿機の方が向いていますし、逆に夏の暑い時期の湿度対策の場合、室内の温度が上昇しやすいデシカント式は向いていません。1年を通して湿度対策をしたい場合は多少値が張りますが、ハイブリッド式が便利です。
また除湿機は持ち運びが出来るのでエアコンの設置できない部屋や場所、例えば押し入れやサンルームなどに湿度対策を施したい場合は便利です。
お使いのエアコンが再熱除湿方式の場合、はっきり言ってその部屋には除湿機はいらないと思います。暑い時は普通に冷房を、湿度だけ下げたい場合は除湿運転をする事で充分な対応が取れます。逆に弱冷房除湿方式で梅雨の時期などで、室温を下げる事が嫌な人は除湿機を使用するのもいいと思います。
このように、状況や環境によってそれに適した除湿機やエアコンは変わってきますので、是非ご自身に合った除湿方法を選んでジメジメした嫌な時期を、少しでも快適に過ごせるようにして下さいね!
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