僕はたまに飛行機に乗ることがありますが、飛行機の窓から見える景色って良いですよね。
あの眼下に広がる雲の海が非日常感を味あわせてくれます。
でもですね、ふと、こう思う時もあるんですよ。
「もしこの雲が雷雲だったらこの飛行機は大丈夫なのかな?」って。
そんな訳で、今回は飛行機が雷から受ける影響について調べてみました。
目次
飛行機にも雷って落ちるの?
そもそも飛行機にも雷は落ちるのかって話なんですが、これは落ちますし、もろに直撃することがあります。
でも飛行機が地上にいる時とかなら分かるのですが、雲の上を飛んでる場合は「雷が落ちる」とか「落雷する」って表現はちょっとおかしい感じがしますよね。
「雷が上がる?」それとも「昇雷?」・・・いやいや、そんな言葉聞いた事ないぞ(^^;
これはですね、飛行機の場合、「被雷」という言葉を使います。
飛行機が被雷する確率は?
人が雷に打たれる確率が1000万分の1とか言われますが、飛行機はそれより高いみたいです。
ハッキリとした数字は分かりませんが、年に一度くらいは雷に打たれることがあるようですね。
ということは、しょっちゅう雷に打たれている訳ではないですが、かといって被雷するのがそれ程珍しいという訳でもなさそうです。
飛行機の雷対策って何をしてるの?
では、もし飛行機が雷に打たれたらどうなるのかということですが、仮に被雷したとしても現在の飛行機では飛行に問題が出ることは殆ど無いそうです。
その証拠に、今は雷のせいで飛行機が墜落したり、事故にあったというニュースはあまり聞きませんよね。
これは車もそうですが、機体の構造上、雷に打たれても電気が外に逃げるようになっているからです。燃料に電気が通って爆発するなんてこともありません。
よく、車はタイヤから電気が逃げるとか言いますが、実はタイヤは関係ありません。
もちろん飛行機にも様々な雷対策は施されているのですが、例えば飛行機には静電放電装置(スタティック・ディスチャージャー)という針のようなものが主翼や尾翼に数十本取り付けられています。
これは本来、静電気対策のひとつで、飛行機は上空を飛んでいるだけで空気と機体の摩擦で静電気が発生しやすくなっています。
静電気が溜まると、通信機器などに影響を及ぼす可能性もあるのでこれを放電してあげる為の装置なのですが、それと同時に静電気が溜まっていると被雷しやすくなってしまうので、結果的には雷対策にもなっているということです。
ちなみになんですが、このスタティック・ディスチャージャーと避雷針を混同するような言い方をされることがたまにありますが、正確には一緒ではありません。
避雷針は受けた電気を誘導して地面に逃がすものですが、スタティック・ディスチャージャーは地面と繋がっておらず(まあ空を飛んでるので当たり前ですが(^^;)空気中に電気を逃がすので避雷針とは違うんですね。
飛行機が雷から受ける影響ってある?
被雷したとしても飛行に影響が出ることは殆どありませんが、機内では大きな音が鳴ったり、機体が揺れたりする事はあるようです。
もちろんいきなりだとビックリしますし怖いですけどね、でもそれ程大慌てする必要もなさそうです。
こちらの動画は実際に被雷したときの映像になりますが、飛行機を境に雷の軌道が変わっているのが分かると同時に、機内で「今被雷したけど、大丈夫ですよ」的なことがアナウンスされていますね。
とは言っても被雷した箇所は一部損傷することもあるそうで、そういった場合には修理が必要になり次のフライトでは飛ばせないといった影響はあるようです。
このように、雷自体は飛行機とってそれ程脅威ではないのですが、それよりも空港に積乱雲が近づく方が影響が出る可能性が高いようです。
空港の上空で雷が発生すると、落雷対策の為に地上作業員に退避命令が出されることがあります。
こうなると、空港での作業が一斉にストップしてしまうので、出発機の遅延などダイヤの運行に乱れが出ることもあるようです。
飛行機って雷が落ちた時の対策はしてるの?どんな影響を受ける?のまとめ
いかがでしたか?
国土交通省のQ&Aでも、「飛行機に雷が落ちても安全に飛行できる設計になっています」と答えられています。
僕も雷は苦手な方なのですが、せっかくの空の旅ですので、必要以上にビビるのはやめようと思いますね(^^;