「長時間眠ったはずなのにどうも疲れが取れない・・・」
「夜中に何度も起きてしまって眠った気がしない・・・」
そんな方はひょっとしたら睡眠の質が低いのかもしれません。
食事も好きな食べ物や栄養の偏ったものばかり食べていると、肥満になったり身体を壊す原因になりますが、睡眠もそれと同じで質の低い睡眠は体調不良や日常のパフォーマンスの低下などに繋がります。
ではどうすれば睡眠の質を高める事ができるのか?
ここでは普段からでも簡単に実践できる方法を紹介しますので、睡眠でお悩みの方は是非参考にしていって下さい。
目次
睡眠の質を高める方法、または下げてしまう行為とは?
そもそも睡眠の善し悪しというのは何で決まるのかというと、「深睡眠」というものをどれだけとれたかによって決まります。
睡眠は、体は休んでいるが脳は活動している状態の「レム睡眠」と、脳も体も休んでいる状態の「ノンレム睡眠」を90~120分のサイクルで繰り返しています。
この「ノンレム睡眠」をさらに眠りの深さによって3つのステージに分け、その3のステージが脳が最もリラックスした状態、いわゆる「深睡眠」になります。
この深睡眠を長い時間しっかりとることが睡眠の質を高める事に繋がります。もっと具体的に言えば深睡眠は眠ってから4時間以内が最も多く発生するので、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」のサイクルと合わせると、「眠ってから4時間以内に、2回以上の深睡眠をとること」が大切になります。
効率よく深睡眠をとるには内蔵など体の中の体温(深部体温)を下げてあげる必要があります。ではどう下げるのかというと、逆に深部体温を1回上げてあげます。
深部体温をあげる方法
■少し熱めのシャワーを首に当てながら(シャワーが苦手な方は湯船に浸かった状態でもOK)首の横のくぼみを優しくマッサージする。
■腕を曲げ、肘を上げた状態で腕を大きくゆっくり回す。この時、肩甲骨を寄せる感じで回すと良いです。
上記の方法を1分を目安に実践してみて下さい。この時注意していただきたいのが、首をマッサージする時はあくまで「優しく」です。強すぎると逆効果になってしまうので気をつけましょう。
次に深部体温を下げてあげるのですが、深部体温を下げると眠気を誘発する作用もあります。極端な例を上げると、ドラマや映画で雪山で遭難するシーンでよく「眠くなってきた」という表現がありますが、あれも深部体温の低下によって眠くなってくるのです。
もちろんここではそんな方法は使いませんが・・・(^^;
深部体温を下げる方法
■仰向けになって足首を動かしながら深呼吸をする。
1、鼻から大きくゆっくり息を吸いながら足首を体側に曲げる。
2、口からゆっくり息を吐きながら足首を元に戻す。
これも1分を目安に実践して下さい。また、この方法は寝る寸前に行うようにしましょう。もし足首が動かせない場合は深呼吸だけでも大丈夫です。
この深部体温を上げる方法と下げる方法をセットで毎日続けてみましょう!
睡眠の質を下げてしまう行為とは?
最近は睡眠の質を下げる要素が身の回りにたくさんあります。ひょっとしたらあなたも知らず知らずのうちにやってしまっていませんか?
■寝る前にスマホなどを見ながら寝る。
■寝る前に食事をする。
■湯たんぽを足元に置いたり、靴下を履いたまま寝る。
これらの行為は睡眠の質を下げてしまうのでやめましょう。
特に冷え性の方などで靴下を履いたまま寝るという方がいますが、人間は眠る時に必ず手足から熱を放出します。それによって深部体温が下がり脳がリラックス状態になるのですが、靴下を履いたままだと体内の熱をうまく放出する事ができません。
確かに足元が温かいと眠りやすくなるのは分かりますが、寝る前には脱いでおきましょう。
どうしても冷えてしまう場合は、寝る前にぬるめのお風呂にゆっくり浸かるなどの対策をとるといいと思います。
睡眠の質を高めて目覚めを良くしよう!また、他に出来ることは?
睡眠の質を高めてあげれば翌朝の目覚めも良くなりますが、睡眠の質をあげる以外にも朝の目覚めを助けてくれる方法があります。
有名なところでは「朝起きたら日光の光を浴びる」というのがありますが、それと同時にしていただきたいのが、「朝食をしっかりとる」ということです。その際によく噛んで食べることが大切です。顎をしっかり動かす事で、脳か活性化され意識も冴えてきます。
また、朝食に是非取り入れていただきたいのが味噌汁です。味噌汁の中に含まれているトリプトファンという栄養素は、体内に取り入れられるとセロトニンというホルモンに変わります。このセロトニンは夜になるとメラトニンという睡眠を促すホルモンに変わるのですが、このメラトニンが多く分泌されると、眠りにつきやすくなります。
他には、現在目覚まし時計やスマホのアラーム音で起きているという方は、目覚まし音を音楽に変えてみるのもいいかもしれません。特に邦楽は歌詞を脳が勝手に認識する為、少しずつ目が覚めてスッキリ起きられる可能性が高まると言われています。
睡眠の質と日中の眠気は関係ある?
・電車の座席などに座ると毎回眠ってしまう。
・昼食後すぐに眠くなる。
・栄養ドリンクやガムなどを噛まないと体がシャキっとしない。
このように日中常に「眠気に襲われている状態」や「集中力がなく頭がボーッとする状態」が続くようであれば、睡眠の質を疑った方がいいです。また、できることなら「昼寝」をうまく取り入れてみましょう。
・寝る前にコーヒーを飲む。
ポイントとしては「あまり眠くなくても昼寝する」「あまり良い環境で昼寝しない」という事です。あまりに快適な空間でぐっすり眠ってしまうとなかなか起きられなくなってしまう為です。机に座ったまま寝るなど、あえて寝づらい状態で昼寝するようにしましょう。また寝る前にコーヒーを飲むと、ちょうど2~30分後にカフェインが効いてきて気分がスッキリとしてきます。
またこのような方は寝ている時にいびきをかいている場合が多く、中でも最近は「睡眠時無呼吸症候群」の方が増えています。
いびきは睡眠の質を低下させるだけでなく、重大な病気にかかる危険性もあります。今はネットなどで「睡眠時無呼吸症候群」の検査ができるものなども購入できますので、気になる方はいちど試してみるのもいいかもしれません。もし「疑いアリ」と出た場合は専門医に相談する事をおすすめします。
まとめ
理想的な睡眠時間は6.5~7.5時間です。
睡眠は日常のパフォーマンスの向上だけでなく、病気に負けない身体を作るうえでもとても重要なものです。
人は1日の約3分の1を睡眠に費やします。この時間を無駄に使ってしまっては勿体ありません。
是非睡眠の質を高めて、活動的な1日を送れるようにしましょう!