日本にはお正月にお供えした鏡餅を鏡開きとして食べる行事がありますが、鏡餅を食べる時はおしるこやお雑煮にして食べるというイメージが強い方も多いと思います。
それは実際その通りだと思うのですが、ではなぜ、おしるこやお雑煮にするのでしょうか?
これって決まりごとなんですかね?
という訳で、今回はなぜ鏡開きでおしるこやお雑煮を食べるのかについて探っていきたいと思いますので、良かったら参考にしていってください。
目次
鏡開きはおしるこにするのはなぜ?
鏡開きには鏡餅をおしるこやお雑煮にして食べるところが多いという事ですが、そもそも鏡開きっていつ行われるものでしょうか?
地域によって日にちは異なりますが、一般的に関東では1月11日、関西では1月15日か20日(京都府近隣は1月4日の所もあり)に鏡開きが行われます。
という事は、お正月にお供えした鏡餅も、鏡開きの頃には乾燥してカチカチに硬くなってしまっている事が多いんですね。
この硬くなった鏡餅を割って食べるのが鏡開きなんですが(「割る」という言葉は縁起が悪いので「開く」という言葉を使います)割れてしまった鏡餅というのはどうも見栄えが悪いですねよね。
しかし、おしるこなどの汁物にしてしまえば、その見栄えも分からなくなるというのが理由のひとつにあります。
もうひとつは、硬くなったお餅は汁物と相性が良いという事です。
おしるこやお雑煮にすると、一度硬くなったお餅も柔らかくなるので、食べやすくなりますよね。
・見栄えを気にする必要がない
・硬くなったお餅でも調理しやすい
こういった理由から鏡開きはおしるこにする事が多いんですね。
同じような理由で、硬くなったのを逆に利用して、かき餅(あられ)にして食べる事もあります。
※もう一度お餅を柔らかくしたいんだけど・・・と思った方はこちらの記事をどうぞ。
⇒「鏡開きで餅が固い時は?柔らかくする方法と固くなる理由」
鏡餅を食べる理由とは?
お供えした鏡餅を食べる理由はご存知ですか?
実を言うと、鏡開きで一番大切な事は、この鏡餅を「食べる」というところにあります。
ですので、硬くなった鏡餅をおしるこにするなど工夫して食べるんです。
という事は、別におしるこやお雑煮、かき餅にしなくてもいいんですね。極端な話、食べれれば調理方法は何でもいいんです。
ではなぜ、鏡餅を食べる事が大切なのか?
それは昔、お正月になると神さまが現れ、全ての人や物に新しい生命を与えてくれると信じられていました。
その年神様の力がお供えした鏡餅に宿ると言われ、その鏡餅を食べる事で、新しい生命を頂けると信じられてきたからです。
このことから、鏡餅というのは飾って終わりではなく、食べてこその「鏡開き」という事になるんですね。
鏡餅を食べない時はどうする?
今までで、鏡開きはどうやって鏡餅を食べるのかが問題ではなく、「食べる」という行為そのものが大切という事をお話してきましたが、食べたくても食べれないという時はどうすればいいのでしょうか?
分かりやすい例としては、カビが生えてしまって食べられない時はどうすれば良いのか?
私が小さい頃などは、カビが生えても親がその部分だけ省いて食べていたりしましたが、本来カビというのはその部分だけ取れば良いという話でもないんですね(^^;
幸い私はそれで体を壊したことはありませんが、お餅にカビが生えてしまった場合、「カビが生えている部分だけ省けば大丈夫ですよ」とは言えないのが実情です。
その為、どうしても食べられないという状況になってしまったら思い切って「処分する」という選択をしましょう。
※鏡餅を処分する方法は?
⇒「鏡餅にカビが生えた時やプラスチックの捨て方 正月飾りの使い回しはあり?」
新しい生命を頂く為の行事に、無理をして体を壊すような事があっては身も蓋もないですもんね(^^;
昔からの風習を重んじるのもいいですが、まずは自分自身の体を一番に考えるようにしましょうね!
鏡開きはおしるこにするのはなぜ?鏡餅を食べる理由と食べない時は?のまとめ
いかがでしたか?
鏡開きで鏡餅をおしるこなどにするのは、硬くなったお餅を食べやすくする為の工夫だったんですね。
お正月に鏡餅をお供えした際には、鏡開きをして年神様のパワーをもらっちゃいましょう~!