沖縄にはたくさんの名産品がありますね。
僕も沖縄に行くたびにお土産をどれにしようか迷ってしまうのですが、実は沖縄のいくつかの名産品には法律で決められている事があります。
それが本土への持ち込みについて。
せっかく買ったお土産が空港で没収された・・・なんて事がないように、今一度ここでおさらいしておきましょう。
目次
紅芋を沖縄からの持ち出したいんだけど?
紅芋というと沖縄の特産品のひとつですが、紅芋タルトはもちろん、他のお菓子やケーキなどにも大活躍するものです。
紅芋もさつまいもの一種なのですが、特徴的なのはまず色。
切った断面が綺麗な赤紫色になっています。
味の方はというと、さつまいもより若干甘味が少なく、あっさりしているという印象ですが、このあっさり感がまた良い!という方も多いみたいですね。
また、紅芋は目に良いなんて事も言われています。
僕の場合、「目に良い」というとブルーベリーを思い浮かべるのですが、何でも紅芋には目に良いとされている成分「アントシアニン」がブルーベリーの約4倍も含まれているのだとか。
他にも紅芋の葉っぱには「ルテイン」という成分がほうれん草の約3倍も含まれており、こちらも目に良い成分だとされています。
このように、味だけではなく、健康にも良さそうな紅芋ですが、僕の同僚にさつまいもが非常に好きな人がいるんですね。
秋になると自分の庭で焼き芋を作る程好きなんですが、この同僚に紅芋をお土産に持っていったら喜ばれるかな~と思ってたんですよ。
でもですね、この紅芋、生のまま沖縄県外に持ち出すのは法律で禁止されているそうじゃないですか(紅芋タルトなど加工されているお土産はもちろん大丈夫です)
「え~何で??」
とも思ったんですが、それにはれっきとした理由があったんですね。
紅芋が県外へ持ち出し禁止な理由は?
という訳で、県外への持ち出しが禁止されている紅芋(さつまいも含む)なんですが、その理由は「害虫」にあります。
沖縄や奄美大島などの南西諸島、及び小笠原諸島にはさつまいもに寄生するアリモドキゾウムシやイモゾウムシといった害虫が存在します。
この害虫はいもにダメージを与え、外見からだけでは発見しづらいものなんですが、本土にはまだ存在していない害虫なんですね。
この害虫を本土に持ち込まないようにする為に、紅芋含むさつまいも類は県外への持ち出しが禁止されているそうです。
以前はパインアップルやパパイヤ、マンゴーなどもウリミバエ、ミカンコミバエといった害虫のせいで県外への持ち出しが禁止されていたそうですが、今ではこれらの害虫の根絶に成功した為県外への持ち出しが自由に出来るようになっています。
ということは、この先アリモドキゾウムシやイモゾウムシといった害虫を根絶することが出来れば、紅芋も自由に持ち出せる日がくるかもしれないという事ですね。
沖縄の紅芋をお土産にしたい場合は?
では、紅芋をお土産にするのは全くの不可能かというと、そうではないんですね。
少しハードルは上がってしまいますが、ちゃんとした手順を踏めば紅芋も県外へ持ち出す事は可能です。
那覇植物防疫事務所や門司植物防疫所名瀬支所といった検疫所で紅芋を消毒して貰えば県外への持ち出しが可能になります。
もし那覇植物防疫事務所で消毒してもらう場合、約1日かかるそうです。
その日の16時までに紅芋を持っていけば、次の日の午前11時くらいまでには受け取れるみたいですね。
紅芋を持っていく場合は入れ物にも注意が必要です。
出来るだけ綺麗なダンボールが好ましいという事で、紅芋と一緒にダンボールも消毒してくれて、終わったら穴がないように封をして消毒済みの印を押してくれるという事です。
ちなみに消毒というのは「蒸熱処理」という水蒸気で消毒するので、変な薬品を使ったりという事はありません。
また、熱処理といっても47~8度といった低温で行われる為、蒸し芋になってしまうなんて心配ももちろんありません。
あと気をつけるところは曜日ですね。
消毒は平日のみ受け付けているそうですので、なるべく早く受け取りたい方は月~木曜日までに持っていくと良いです。
金曜日だと受け取れるのが土日を挟んだ翌週になってしまいますからね。もし月曜が祝日だったりすると受け取りが火曜日になってしまいます。
他にも消毒をお願いする時は、予め予約を取っておきましょう。
いざ、お願いしたい日になって担当者の方が不在という事もあり得るみたいなので、事前に予約を取っておくと安心です。
あと基本的に消毒は個人消費用のみです。
個人消費用であれば料金はかからず無料でお願いする事が出来ます。
ところで個人消費用というのは具体的にどれくらいの量までを指すのかという事ですが、那覇植物防疫事務所の方に直接伺ってみたところ、
「そうですね・・・30kgくらいまでになってしまいます」
との事です。
「・・・いや、個人消費用で30kgって・・・十分すぎるでしょうよ・・・」
と僕が思ったのはここだけの話です(^^;
という訳で
・事前に予約が取れる
・受け渡しや受け取りが平日のみでも大丈夫
・綺麗なダンボールを自分で用意できる
・30kg以上は頼まない
これらの条件をクリアできる方は、紅芋を消毒してお土産として県外へ持ち出す事も可能になります。
紅芋を沖縄から持ち出したい!持ち出し禁止な理由とお土産にしたい時は?のまとめ
いかがでしたか?
今現在では、紅芋を県外へ持ち出すにはそれなりの手順を踏む必要があります。
早く害虫が根絶されて、誰でも自由に紅芋をお土産にできる日が来ると良いですね!