災害などの緊急時に特定のガソリンが売り切れてしまうことがありますが、もし、ハイオクガソリンが無くなってしまったらどうすればいいか?
もしくは、ついうっかりガソリンの種類を間違えて給油してしまったらどうなるのか?
ここでは、ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを給油したらどうなるかについてお話していきたいと思います。
目次
ハイオク車にレギュラーガソリンを混ぜるとどうなる?
まず、ガソリンには「オクタン価」というものがあり、この数値が高い程、ガソリンがエンジン内部で自己着火しにくくなります。
日本国内のガソリンのオクタン価はレギュラーが90~91、ハイオクが98~100となっていて、ハイオクの方が高いんですね(ハイオクとはハイオクタンの略ですね)
オクタン価が高いとどうなるかと言うと、いわゆる「ノッキング」が起きづらくなります。
エンジンから異常音がなったり、走行中に車がガクガクする現象ですね。
で、このハイオクとレギュラーを混ぜるとどうなるかというと、簡単な話、オクタン価が平均化されるだけです。
仮にハイオクとレギュラーを半々ずつ混ぜた場合、オクタン価は95前後で落ち着くと思われます。
だからアレだ!・・・カルピスだと思って頂いて良いです。
カルピスの原液がハイオクだとして、水がレギュラーだとすると、水の割合が多ければ多いほど味が薄くなるあの感じです・・・例えが微妙だけど(^^;
ハイオク車にレギュラーガソリンを給油すると故障する?間違えても大丈夫?
最近の国産車の場合、ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを混ぜて給油しても、いきなり車が壊れたりといった心配はまずありません。
というのも、最近の国産車はエンジンが電子コントロールされていて、レギュラーガソリンを感知すると自動的にレギュラーマップというプログラムに切り替わるようになっています。
ですので、よっぽど昔の車、例えばキャブ車なんかは2002年以降販売されていませんが、このような車でない限りレギュラーガソリンにも対応できるようになっているんですね。
これは、メーカーもレギュラーガソリンを給油する事を想定している為で、たまにハイオク車にレギュラーガソリンを入れるとノッキングしやすくなるなど言われますが、町乗り程度では気になるようなレベルではありません。
ちなみに外車の場合、多くがハイオク仕様になりますが、これは日本と外国とで、レギュラーガソリンのオクタン価が違っているからです。
基本的に外国の方がオクタン価が高いんですね(欧州で95です)
その為、外車を日本国内で使用する場合は、オクタン価の高いハイオクが推奨される訳なんですね。
最近の外車もエンジンが電子制御されているものもありますので、レギュラーガソリンを入れたからって即故障ということにはなりませんが、元々が日本のレギュラーガソリンを基準に作られている訳ではないので、国産車よりかはリスクが上がるかもしれません。
ハイオク車にレギュラーガソリンを給油するメリット・デメリットは?
ハイオク車にレギュラーガソリンを入れても壊れないんだったら、価格も安いんだしわざわざ高いハイオクを入れる必要ないじゃん!
って思う方もいるかもしれませんが、これがまたそうでもないんですね。
その理由のひとつが「燃費の悪化」です。
ハイオク車にレギュラーを入れた場合、最近の車は上述したようにレギュラーに対応できるようになっているのですが、そうするとガソリンの点火時期が遅れたりするのでパワーがダウンします。
パワーがダウンすると、今度はガソリンを多く排出しようとしますので、その分燃費が悪くなったりするんですね。
これが、一回レギュラーガソリンを給油するくらいだったらそれ程違いは出ないかもしれませんが、長いスパンで見ると結局ガソリン代が高くついたりします。
また、レギュラーガソリンを使い続けてもし故障などした場合、保証の対象外になることもあるので、何か緊急時以外はハイオクを使っていた方が無難になります。
という訳で、ハイオク車にレギュラーガソリンを入れてもガソリン代が節約出来る等のメリットもそれ程なく、燃費が悪くなったり車本来の性能を発揮出来なくなる等、どちらかと言えばデメリットの方が多くなると思われます。
ハイオク車にレギュラーを混ぜると故障する?メリット・デメリットは?のまとめ
いかがでしたか?
ハイオク車にレギュラーを入れてしまったとしても、いきなり車が壊れることはまずありません。
ただし、ハイオク仕様車もレギュラー仕様車もそうですが、ディーゼル車で使う「軽油」だけは混ぜないようにしましょう。
詳しくは「レギュラー車にハイオクや軽油を入れてもOK?もし入れ間違えたら?」の記事で説明していますので、興味のある方はこちらも参考にしてみて下さい。