車を走らせていて、アクセルを踏んでも加速しない、エンジンからいつもと違う音や振動が起きる、などの症状が出たらガス欠の合図です。
これに給油ランプが点灯していたとしたらもう決定的ですね。しばらくするとエンストを起こしたように車が止まってしまいます。
ガソリンの残量は車を運転する方なら常に気を付けていなければならない事のひとつですが、ついうっかり給油を忘れてしまい車が止まってしまった場合どうすればいいのか?
今回は車がガス欠で止まったしまった時の対処法と、逆にやってはいけないことについてお話していきたいと思います。
目次
車がガス欠で止まってしまった時は「まずは落ち着いて安全の確保!」
道路を車で走っていて、ガス欠で車が止まりそう、もしくは止まってしまった場合、まず肝心なことは落ち着くことです。
「やばいやばい!」と焦ってしまう気持ちは分かりますが、まずは後続車にトラブルが起こった事を伝える為に「ハザードランプ」を点灯させましょう。
間違っても焦って急に車外へ飛び出さないことです。
後ろから追い越そうとする後続車やバイクなどに追突される恐れがあります。
車がまだ動くようだったらそのまま道路の脇へ、止まってしまったなら周囲の安全を確認したあと車外へ出て車を押しながら移動させます。
場合によっては後続車にクラクションを鳴らされたり、怒られたりすることもあるかもしれませが、こればっかりはどうしようもできないので素直に謝っておきましょう(;^_^A
あくまで悪いのはガス欠を起こした側です。
ガス欠を起こした場合、一般道でしたら最悪怒られるだけかもしれませんが、これがもし高速道路の場合、道交法違反になりペナルティの対象になります。
という訳で、ガス欠を起こしそう、もしくはガス欠になった場合、まずは落ち着いて車を道路の脇や路肩へ移動させましょう。
車がガス欠で止まってしまった時の対処法
ガス欠で車が止まってしまった時、対処方法としては以下のようなパターンがあります。
①近くのガソリンスタンドを探す
まずは近くにガソリンスタンドがないか探してみましょう。
車にナビがついているようでしたらナビでも探せますし、スマホでも探せますね。
もし近くにガソリンスタンドがあるようでしたら、まず電話して「近くでガス欠を起こしてしまった」と相談してみましょう。
スタンドによってはガソリンを携行缶に入れて配達してくれる場合もあります。
もしも配達してくれて無事給油出来た場合は、そのガソリンスタンドで満タンにして帰るなど売上に貢献してあげるのが良いかもしれませんね。
もしくは自分で直接ガソリンスタンドに歩いて行ってガソリン携行缶を借りるという方法もありますが、最近はガソリンを使った事件や事故の観点から嫌がるスタンドも多く、そもそもセルフスタンドではガソリン携行缶への小分け給油は法律で禁止されているのでこの方法は使えません(フルサービスのガソリンスタンドなら小分け給油をしてもらう事は出来ます。)
また、車で使用するくらいのガソリン量なら特に資格など必要ないのですが、一定数以上のガソリンを取り扱う場合は「危険物取扱者」の資格が必要になります。
ガソリンは揮発性が高く、取り扱い方を間違えると引火、爆発などの危険があるので、知識のない方がガソリンを取り扱うのはリスクが高くおすすめできる方法ではありません。
②加入している自動車保険のロードサービスを利用する
最近の自動車保険はロードサービスが自動付帯されているものが多いです。
サービス内容は自動車保険によってまちまちで、料金が有料だったり、給油量や利用回数に制限がある保険会社もありますが、せっかく入っている保険ですので一度加入している自動車保険に相談しても良いかと思います。
③JAFへ連絡する
JAFとは車やバイクの運転中にトラブルが起きた場合、現場まで救援に駆けつけてくれるロードサービスです。
JAFの会員になっている方なら迷わずこの方法一択だと思いますが、会員になっていない方でもJAFを利用することは出来ます。
会員ではない場合それなりの料金が発生してしまいますが、プロの方が駆けつけてくれますので確実ですし何より一番安全な方法になります。
【JAFを利用する場合】
ナビダイヤル:0570‐00‐8139
短縮ダイヤル:#8139
【燃料切れによる利用料金】
■JAF会員の方
燃料代のみ実費になります。
■JAF非会員の方
非会員の方はガス欠を起こした場所、時間帯で料金が異なります。
「一般道路での燃料切れ」
昼間(8~20時) | 夜間(20~8時) | |||
料金 | 8380円+ガソリン代 | 10480円+ガソリン代 |
「高速道路での燃料切れ」
高速道路の場合、SA、PAの中でのガス欠か、SA、PA以外でのガス欠かによっても料金が変わってきます。
また、救援に駆けつけてくれる車両の高速料金が別途かかります。
・SA、PA内の燃料切れ
昼間(8~20時) | 夜間(20~8時) | |||
料金 | 10480円+ガソリン代 | 12570円+ガソリン代 |
・SA、PA以外での燃料切れ
昼間(8~20時) | 夜間(20~8時) | |||
料金 | 16770円+ガソリン代 | 19900円+ガソリン代 |
④身内や知り合いに助っ人を頼む
同乗者がいる場合は同乗者に手伝ってもらうことになると思いますが、もしひとりの場合は家族や友人に助っ人を頼むのも良いです。
ただ、家族などにガソリン携行缶にガソリンを入れて持ってきてもらうことも出来ますが、先程も書いたように資格や知識のない人間がガソリンを扱うのはとても危険です。
なので、例えば近くのガソリンスタンドまで車を押したい、という時のような人手があると助かるという時などに助っ人を頼むと良いかと思います。
車を押す時の裏技
車を押す場合、基本的には運転席にひとり、その他の人が車の後ろから押すと思いますが、4本あるタイヤのうちどれでも良いのでタイヤの上面を直接持ち、「グルっ」と回すようにすると簡単に車が動きます。
ただし、カープや坂道では危ないので平坦な道で行うようにしましょう。
ガス欠を起こした上にお金もない!そんな時は?
不意なガス欠に見舞われ、挙句の果てには給油するお金もない!持ってきてくれる人もいない!
そんな時も思い切ってガソリンスタンドや自動車保険、JAFなどに相談した方が良いです。
場合によっては書類などを書くことになるかもしれませんが、後払いで対応してくれる所も多いです。
特にJAFなんかは非会員ですと結構な額がかかってしまうので、持ち合わせが足りなさそうな時などは事前に後払いでも大丈夫か相談してみましょう。
給油後にエンジンがかからないことがある!?
ガス欠した後、無事に給油できたとしてもエンジンがかからないことがあります。
これは、ガス欠によりタンク内はおろか燃料のパイプラインからもガソリンが無くなってしまう為です。
その為、給油後はスターターをいつもより多く回す必要があります。
また、ディーゼル車などはガス欠を起こすとパイプライン内に空気が入ってしまうことがあり、空気が入ってしまうとガソリンを吸い出せなくなる為「エア抜き」という作業が必要になることがあります。
エア抜き作業をするには専門の知識が必要になりますので、こういう場合はやはりJAFなどのプロにお任せした方が良いかと思います。
ガス欠を起こした時にやってはいけないこと
ガス欠を起こした際の応急処置としてたまに聞くのが「給油口から水を入れる」という事です。
これは水を入れることによってガソリンを薄めて使うとかそういうことではなく、水を入れることによってタンク内の残りのガソリンをガソリンの吸出し口まで押し上げるというものです。
水を入れる場合は1Lくらいまでで、実際に走ることもありますが、水を入れすぎた場合最悪エンジンが壊れます。
車によってタンクの形状も違いますし、絶対にやってはいけないということではないですが、車が壊れても良いという覚悟がなければ水を入れるのは止めておきましょう。
もうひとつはガソリン携行缶を使う場合です。
これまでに書いたようにガソリン携行缶を使うのはあまりおすすめしませんが、どうしても使う場合は静電気が発生しないように注意しましょう。引火、爆発の原因になります。
静電気がたまりやすい服装、軍手の使用などは避け、ガソリン携行缶のキャップを触る前に一度車の金属部などを触って人体からも除電しておきましょう(バチっとしますけどね)
また、ガソリン携行缶には付属のノズルが付いてますが、例えばバイクのタンクなどからガソリンを貰おうとして灯油ポンプなどを使用するのも止めておきましょう。
こんなやつです↓
静電気が発生するもとになります。
車がガス欠を起こした時の対処法とやってはいけないことまとめのまとめ
不意なガス欠は焦ると思いますが、あまりに焦ってしまうと二次災害が起こる可能性もあります。
まずは落ち着いて自身の安全の確保をしてからガス欠への対応をしましょう。
また、ガソリンは給油ランプがついたら速やかに補給するべきですが、給油ランプがついてからどれくらい車が走れるのかを知っておくとよりガス欠防止になるかと思います。