ここでは、車のエアコンから吹き出す異臭対策のひとつとして、カーエアコン(タント)の掃除を行っていきたいと思います。
梅雨の時期など、特にエンジンのかけ始めに嫌なにおいがすることがあります。
芳香剤を置くのもひとつの手ではありますが、こんなものは当然応急処置的なものにしかならないので、今回はにおいの元のひとつになっているであろうブロアファンとエバポレーターを出来るところまで自分で掃除してみたいと思います。
目次
車のエアコンが臭い原因はカビ!?
まずは、車のエアコンが臭くなる原因をおさらいしてみたいと思います。
家庭用のエアコンでもそうですが、吹き出し口から生乾きのようなにおいや酸っぱい感じのにおいがする場合のほとんどの原因はカビ臭によるものです。
うちの車も何やら乾いたようなにおいがするのと、車内でタバコなどは吸わない為、においの原因はカビだと思われます。
車で冷房をかける場合、まず取り込まれた空気がエアコンフィルターを通過してブロアファンによってエバポレーター(熱交換器)に運ばれます。
運ばれた空気はエバポレーターによって冷却され、ダクトを通って再び車内へ排出されますが、冷却された空気が水滴となってエバポレーターに付着してしまうことがあるんですね。
そこに湿度の高い空気が流れ込むことでカビが発生する要因となってしまいます。
さらに、外気から取り入れられた空気に混ざってホコリなども溜まりますので、それもカビの発生源になってしまいます。
そんなカビの生えたところを空気が流れて車内に排出される訳ですから、当然その風はカビのにおいがしてしまう・・・ということになります。
タントのブロアファンの取り外しと洗浄
今回エアコンの掃除をする車は平成23年式ダイハツタントL375Sになります。
タントのブロアファンはグローブボックスの裏にありますので、まずはグローブボックスを取り外していきます。
以前、エアコンフィルターを交換した時にグローブボックスの取り外し方についても説明していますので、良かったらこちらの記事も参考にしてみて下さい。
グローブボックスを取り外すと目の前に現れる白い物体。コレ、正式名称は何て言うのでしょうか?とりあえずここではエアコンユニットと呼んでおきましょう。
(余計な配線がありますが気にしないで下さい(;^_^A)
このエアコンユニットの中から、まずはブロアファンを取り出していきたいと思いますが、最初にグローブボックスのアンダーカバーを取り外します。
アンダーカバーは爪で止まっているだけですので下側に引っ張ってやるだけで割と簡単に取り外せます。
次に、黒いユニットを取り外していきますが、黒いユニットは一緒に付いている青いブラケット、こちらをエアコンユニットから取り外すと一緒に付いてきます。
取り外し方は
①2か所の作業穴からドライバーを差し込んで爪を押す。
②ブラケットを下側に引っ張ってエアコンユニットから取り外す。
③車両後方側へブラケットを引き抜く。
今回はバッテリーは外していないので、ユニットのコネクターは外さず、そのまま横にずらしておきます。
次にいよいよブロアファンの取り外しになりますが、下から覗いてみるとコネクターが1つと、ボルト4本で止まっているようです(コネクターのそばにあるボルトはカバーで隠れていて分かりづらいんですが、カバーは引っ張れば取れます)
コネクターを外して、真ん中のボルトはプラスドライバー、他3本は8㎜のソケットレンチで取り外しました。
ブロアファンが取り外せました。結構黒ずんでます。
ブロアファンは歯ブラシと食器用洗剤(JOY)を使って掃除しましたが、ファンの細かいところまでは歯ブラシが届きません(;^_^A
最後にブロアファンを逆さにして、モーター部分に水がなるべくかからないようにして洗い流しましたが、本当は水は使わない方が良いんでしょうね・・・
念のため、1日程乾燥させて充分に水気を取っておきました(水を使う方は自己責任でお願いしますね)
後は取り外したのと逆の手順で復元してあげれば、とりあえずブロアファンの掃除は終了です。
※ブロアファンのボルトはしっかりと固定しましょう。ボルトが緩んでいると異音の原因になったりします。
タントのエバポレーターを掃除する
次にエバポレーターの掃除をしていきたいと思います。
タントの場合、年式やグレード(?)によってはエバポレーターに直接アクセスできることもあるようですが、うちのタントの場合、どこをどう探してもエバポレーターが見当たりません。
家庭用エアコンで言うと、こんな感じの金属のメッシュになってるやつです。
少しでもエバポレーターが見えれば、家庭用のエアコン洗浄剤を使ってみようと思っていたのですが、丸っきり見えないので今回はこちらの「クイックエバポレータークリーナーS」というカーエアコン用消臭洗浄剤を使っていきたいと思います。
このクリーナーはクリーンフィルターの挿入口から薬剤を噴射するものですが、効果的にはお風呂用などでよくある缶から煙が出るタイプの防カビ剤と似たようなグッズかなと思います。
クイックエバポレータークリーナーを使うときは、まず車の窓やドアをなるべく全開にし、エアコンを次のように設定します。
・風向は正面向き
・内気循環にする
・温度は最低温度
・風量はMAX
・エアコンの吹き出し口は全開
・A/CスイッチはOFF(送風状態)
タントの場合、ブロアファンの下に黒いユニットが付いている(ブロアファンを取り出す時に外したやつです)ので、一応どかして薬剤がかからないようウエスで養生しておきます。
取説要領に従って、クリーンフィルターの挿入口からクイックエバポレータークリーナーのノズルを差し込みます。
なるべくブロアファンの中心に薬剤があたるようにノズルを調整し、エンジンをかけます!
ブロアファンが回っていることを確認したら薬剤が無くなるまで一気に噴射します。
噴射中は薬剤のにおいが結構するので、マスクなどをしておいた方が良いかもしれません。
噴射が終わったらA/CスイッチをONにし、5分間程エンジンをかけっぱなしにしておきます。
この間にエアコンフィルターも戻しちゃいましょう。
5分程A/CスイッチをONにする理由は、エバポレーターに結露を発生させ、その結露水によって汚れを流すようにする為だそうです。
後は、クイックエバポレータークリーナーに付属されている防臭剤をグローブボックス裏に貼り付けて終了です。
ちなみにこの防臭剤、内気循環で取り入れる空気のにおいを消す役割があるんでしょうが、多分外気導入にしていたら何の効果もないですね(;^_^A
一応、フロアマットなどの車内に薬剤が流れ出ることはなく、ほとんどが車外へ排出されているような感じでした。
車外へ排出された水を見てみると・・・
もの凄い汚い水が出てきた訳ではありませんが、少し黄ばんだ水が出てきてますね。
とりあえず、少しは汚れが取れているってことでしょうか。
作業終了直後は少し薬品っぽいにおいが残っていましたが、それもじきに消え、エアコンのにおいもかなりスッキリしましたよ!
車のエアコンが臭い!ブロアファンとエバポレーターを掃除してみた【タント】のまとめ
今回はエアコンの風のにおい取りということで、ブロアファンとエバポレーターを自分で掃除してみました。
作業的にはブロアファンの取り出し方が少し分かりづらかったですが、使う工具も少ないので案外自分でも出来るもんなんだなって感じがしました。
これで、カビのにおいが無くなるなら安いもんです(笑)